【イシス】
~秘儀の女王~
イシスは、
エジプトで最も長く最高女神の座にあった、非常に有名で偉大な女神です。
イシスという名は、
「玉座」を意味します。
すなわち、
彼女の許しがなければ
王にはなれない
彼女の力を得れば
王になれる
という存在です。
賢く、全てにおいて能力を発揮する、
とても偉大な女神です。
*オシリスの妻としてのイシス*
悪神セトは、オシリスを暗殺しナイル川へと流してしまいます。イシスは、あらゆる魔術を使い夫(遺体)を探し出し、知恵の神トトやミイラ作りの神アヌビスらの力を借りて、夫オシリスを蘇らせます。そして、息子ホルスを産みました。
*ホルスの母としてのイシス*
息子ホルスに、絶対的な権力を得させようとしたイシス。当時の主神ラーを相手に、計略を練ります。
イシスは、密かに作り出した毒蛇を、ラーが毎日通る道に仕込みラーを襲わせました。何も知らず毒蛇に噛まれたラーは苦しみますが、それを治すことは(毒蛇を作り出した)イシスにしかできません。苦しむラーの前に、「あなたの秘密の名前を教えてくれたら、私が治すことができます。」とイシスが吹き込みます。苦しみに耐えられず、ラーは、イシスとホルス以外には明かさないことを条件に、秘密の名前を教えてしまいます。
「秘密の名前」を知られてしまったものは、その力を支配され失ってしまいます。ラーの力はホルスに渡り、最高神となったのです。主神を相手に計略を練り、息子ホルスを出世させたイシスは、何とも恐るべき母神です。
*長く続いた絶大なるイシス信仰*
蘇生・魔術・計略・駆け引き・・・
多くの窮地を、秘儀と勇気と執念で切り抜けてきた女神イシス。あらゆるものの支配者として、長きに渡り、あつく信仰されました。
エジプトがローマに支配されてからも、秘儀宗教の女神として人気を博し、首都ローマにも神殿が建てられるほどの信奉者を持ちました。ローマが滅んだ後も、宗教結社の儀式に取り入れられたり、キリスト教聖母崇拝の原型の一つとされました。イシスが息子ホルスを抱く姿は、聖母子像の原型とされています。
良妻賢母の原型
といったところでしょうか…
いえいえ、そんな生ぬるい女神ではありません。
夫の遺体を蘇らせて子供をつくり、
あのラーに対して計略を練り、
これと思ったら必ず叶える
執念と秘儀に長けた、
これぞ、まさに「女神」です。
作品イシスは、緑・赤・青・金といった極彩色を使った、
シャープで上品なネックレス・イヤリング・ピアスです。
良質の天然石、ラピスラズリ・カーネリアン・グリーンアベンチュリン・シャンパンオーラクォーツ(ネックレスのみ)を使いました。
偉大なる女神イシスから、
妻・母・女性の
真の強さ&怖さのエッセンスを分けてもらう気持ちで。
女神イシスが、
歳を重ねるごとに、経験を積むごとに強くなれる、
そんな真の女性の生き方を示してくれるでしょう。
ネックレス
サイズ:長さ約38~47cm(チョーカー~プリンセス)
素材:グリーンアベンチュリン・ラピスラズリ・カーネリアン・シャンパンオーラクォーツ(金を蒸着した水晶)・金属(真鍮・ステンレス)・ガラス・樹脂
留め具:ナスカン+アジャスタ
イヤリング・ピアス
トップサイズ約5.5cm(金具含まず)
素材:金属・カーネリアン・グリーンアベンチュリン・ラピスラズリ・ガラス・樹脂
イヤリング:ネジバネ式(真鍮にニッケルフリー金メッキ/樹脂カバー付き)
ピアス1:スタッド&キャッチ式(ステンレスポスト・キャッチ/玉部真鍮にニッケルフリー金メッキ)
ピアス2:フック式(14KGFゴールドフィルド金張り/樹脂キャッチ付)
紀元前1360頃のイシスの壁画
参考文献
池上正太著・添田一平画『エジプトの神々』新紀元社
高平鳴海&女神探求会『女神』新紀元社
山北篤監修『西洋神名事典』新紀元社
高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』岩波書店